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レポート

第3回 NEW CONFERENCE
女性経営者等の活躍に向けた会議 ~女性社長が動かす東京の未来~

分科会4:「事業継承。その後会社を成長させる!」
意志を持ち、
自分らしいリーダーシップを見つけて継いでいく

事業継承と、その後の成長をテーマとした分科会。ファシリテートを務めるのは、製造業である日本電鍍工業(株)代表取締役となって20年の伊藤麻美氏です。基調講演でも登壇された石坂典子氏は、石坂産業(株)の代表取締役となって18年。轟麻衣子氏は、分科会5で登壇している中村紀子氏が創業した(株)ポピンズを継いで2年になります。

「私は2代目ではなく、正確に言うと6代目なんです」と口火を切った伊藤氏。創業者である父が亡くなって次々と代表が変わり、業績が悪化した後に事業継承するという複雑な過程を経ています。「皆さんはどうでしたか?」と問いかけると、石坂さんは父の想いを継いだ経緯を語りつつ、「最初は、女には無理と却下されまして、1年間だけお試し期間をくれたんです」と語ります。「私は7年くらいお試し期間がありました(笑)」と、答えたのは轟氏。「母も、たぶん私に継がせようとは思っていなくて、葛藤があったんじゃないかな」

石坂さんが「伊藤社長はお父様が亡くなって厳しい状況に陥ってから、じゃあ私がやるとなったと思うのだけど、社員の人たちはすぐに受け入れてくれた?」と尋ねると、「いやいや、7割強が男性で、まあ鼻で笑っているのというのがよくわかったので…。自分で会社をコントロールできていると思えたのはここ5年」という答えが。「周りの方たちのサポートと、あとはやっぱり意志。『スキルは後で、Willが最初』っていう話なんですよね」

伊藤氏からは「逆に創業者がそばにいるって、やりづらいのか、やりやすいのか、どうなんですか?」と質問が。「母は本当にエネルギーであふれかえっている人なので、自信喪失して、もう無理かも、と思ったこともあります」と振り返る轟さん。
「その時、大学で『コレクティブ・リーダーシップ』というのを知りました。カリスマ性のある創業者でなく、才能ある人たちを取りまとめていくというリーダーシップもあると。私、そっちだったらできるかもと思ったんですね」

創業者の想いを継ぎながら、社員との葛藤もありながら、ときには迷い、それぞれに自分らしいリーダーシップを身につけていった3人。その後、どのように事業を成長させていったのかが熱く語られます。

そして後半は、参加者も加わってのディスカッション。さっそく、自身も家業を継承して4代目という方から「何代目までファミリーで継ぐのか非常に悩んでいる。一族でできればいいが、一番の目的は事業発展。自分の後継についてどうするか考えていますか?」という質問が出ます。

石坂氏は「創業者から、家族で継いでほしいという明確なミッションを受けている」という背景を語りつつ、「息子が社員になっているけれど、経営者の資質としては、今はまったく無理という状態。でも、会社をよくしたいという思いは持っている。そういう思いが継げれば身内じゃなくてもいいので、若手社員には『我こそはと思ったら、ぜひ声をかけてほしい』と言っていこうと思っています」と笑顔を見せます。

伊藤氏は「子ども本人がやりたいというなら選択肢のひとつだけれど、もっと有能で思いが強い人がいればぜひその人に、とも思います。ただ、今の日本は資本経営が分離することでいろいろな問題が生じることもあるので、そこがクリアされないと難しい」と、課題も語ります。

「選択肢をちゃんと知っておくこと」とアドバイスしたのは、轟氏です。
「いろいろな方から承継の仕方などを伺うようにしています。周りのファミリービジネスのご経験者の人に尋ねれば、いろいろな成功例と失敗例をお話しいただけると思います。今のうちに準備できたらいいなとは思いますね」

さらに、仕事だけでなく人生全般を含めて「これからの夢は?」などの質問が上がり、何度も笑いが巻き起こりながら、議論が深められていきました。
「なんか好き勝手に話しちゃったんだけれど、結論で言うと、やっぱり経営って楽しいよね」と石坂さんが笑顔を見せると「本当、楽しい!」と伊藤さん。「今は厳しい状態だけど、有能なリーダーたちと一緒にいると、日本もまだまだ捨てたもんじゃないという気持ちになれる」とうなずきます。「チャンスがあるならば、チャレンジしてみるっていうのはすごく必要だし、それが幸せなことなんじゃないかなって思います」と轟さん。

3人それぞれに語るパワフルな言葉のなかに、事業を継ぎながら新たな挑戦へと向かっていく喜びがあふれていました。

伊藤 麻美
日本電鍍工業株式会社 代表取締役

東京出身。1990年上智大学外国語学部比較文化学科卒業。Business/Economicsをメジャー。約8年間のFMラジオ・TVなどのパーソナリティーを経て、1998年米国California州Carlsbadに留学。宝石の学鑑定士・鑑別士GGを取得。2000年日本電鍍工業㈱ 代表取締役に就任。2012年、日本アクセサリー㈱ 代表取締役社長、㈱ジユリコ 代表取締役社長に就任。

石坂 典子
石坂産業株式会社 代表取締役

1972年東京都生まれ。
高校卒業後、米国の大学に短期留学。
1992年父親が創業した石坂産業に入社。埼玉県所沢市周辺の農作物がダイオキシンで汚染されているとの報道を機に、「私が会社を変える」と父親に直談判し、2002年社長就任。「社員が自分の子供も働かせたい」と言える企業創りを目指し、女性の感性と斬新な知性で産業廃棄物業界を変革する経営に取組み“見せる・五感・ISO経営”に挑戦している。
2016年日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2016・情熱経営者賞」受賞。
2018年日刊工業新聞社優秀経営者顕彰「第35回記念特別賞」「優秀経営者賞」受賞。
平成30年度財界「経営者賞」受賞。
エイボン女性年度賞2018「ソーシャル・イノベーション賞」受賞。

轟 麻衣子
株式会社ポピンズホールディングス 代表取締役社長

12歳からイギリスの全寮制私立学校に単身留学し、ロンドン大学King's Collegeに入学
2006年、INSEAD大学院にてMBA課程修了
その後、外資系金融、ラグジュアリーグッズ、25年間の海外生活(英・仏・シンガポール)を経て
2012年株式会社ポピンズ取締役に就任
2018年株式会社ポピンズ代表取締役社長に就任、
経済産業省 産業構造審議会 2050経済社会構造部会委員に就任
2020年株式会社ポピンズホールディングス代表取締役社長に就任
公益社団法人全国保育サービス協会理事に就任
2020年公益社団法人経済同友会「日本の明日を考える研究会」副委員長就任 

開催日時 2020年11月16日(月)13:30-18:30
会場 オンライン開催
参加対象 企業・団体の代表者、経営者層、個人事業主など(男女不問)

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