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レポート

第5回 NEW CONFERENCE
女性経営者等の活躍に向けた会議 ~女性社長が動かす東京の未来~

分科会3:ブランディング
経営者としての“軸”を大切に、
愛と情熱を持って発信していく

女性経営者たちが考える「ブランディング」とは?様々な業種のリーダーたちが本音で語り合う分科会のスタートです。進行を務めるのは、日本ではまだ数少ない女性のシリアルアントレプレナーとして活躍する長森ルイ氏。CBDを用いた健康的な食品で社会に貢献する、株式会社Leaflow を2021年に設立しています。

「ずばり、ブランディングとは、そして心がけていることは?」と、早速問いかける長森氏。「元々BtoBのビジネスをしていたので、ブランディングがやりにくい業態ではあったと思うんですが…」と話し始めたのは、ホテルのオーダーメイド客室備品などの企画・デザインで理想の空間づくりを担うイヴレス株式会社 代表取締役社長CEOの山川景子氏です。
「イヴレスの商品があるからここはいい場所なんじゃないかなと思ってもらえる、そういうもの作りを丁寧に重ねていくことが、当社のブランディングと思っております。心がけていることは、日常生活の延長ではない特別なものを設えていくということです」

株式会社ナガオカ代表取締役社長の長岡香江氏は、ダイヤモンドレコード針の世界ナンバーワンブランドとして生産量トップシェアを誇る同社を2016 年より事業承継、多角化を推進しています。
「皆さんがナガオカというブランドを目にした時に『音質が確かな製品』と一瞬で思っていただけるような製品作りということと、元々アナログレコードのダイヤモンド針で有名な会社なので、時代に合わせた製品を提供することで若い方にとっても新しいものとして認識されるように心がけています」

家事代行サービスのパイオニア、株式会社ベアーズの取締役副社長を務める髙橋ゆき氏は、「軸に何を置くかということ」と語ります。
「会社の品格も、結局、経営者の軸に何があるのかということとイコールだと思いますし、消費者がそこに共感できたり、共鳴したりするから、私たちをブランドだと認めていただける。自分の軸というものを、事業を通じてどう表現をしていくのかというところが、ブランディングなのではないかなと思います」

続いて長森氏が投げかけたのは、「発信」の課題です。山川氏は、「子会社のイヴレスホスピタリティではリゾートホテルやプライベートサウナなど様々な運営事業を行っているので、今後はto C向けに1からブランディングを考えていきたい」と、新たな展望を語ります。また、長岡氏は「自信がない」と取材依頼をいくつか断っていたとのことですが、2020年の創業80周年を機に「皆さんに知っていただきたい」との想いから、取材を受けるようになったとのこと。

そして髙橋氏は「(1999年の)創業当時は家事を代行するという言葉すらない時代。社会の共感という風をつくるために公園でお母さんたちに『家事や育児を一人で抱えなきゃいけない時代はおかしい』と熱弁し、そこからクチコミで皆さんが媒体となってくれた」と、SNSなどが広がっていない時代ならではの地道な発信スタイルを振り返ります。

さらに、長年の歴史がある事業を継承した長岡氏ならではのリブランディングの経験、山川氏が経験した上場企業になってからの意識の変化、個人としてもブランディングが確立されている印象の髙橋氏が考えることなど、それぞれの体験や考えがシェアされていきます。「自分にとっての軸とは?」という話題では、「結局、愛なんだよね」「人が好きですよね」と、大いに盛り上がり、会話が弾んでいきました。

参加者からは、「BtoBの事業でブランディング力を高める方法があれば伺いたい」という質問が。「生の声を聞くというのが、BtoBの場合はとても大切」「イベントなどで出展してそれがビジネスにつながることも」「最も大事なことは、愛と情熱を表現し続けること」「ビジネス特化型SNSの活用もおすすめ」など、具体的なアドバイスが続々と語られました。

最後は参加者への応援メッセージです。山川氏は「愛と情熱を持って、自分が生み出したものであるという強い気持ちで継続していくことが大切。みんな一緒に頑張りましょう」、長岡氏は「社会にインパクトを与えるようなことを目標に、経営者仲間になっていただける方を募集しておりますので、皆さんぜひよろしくお願いいたします」、髙橋氏は「何でもオープンにやっていける、そういうコミュニティの中に自分を置いて、経営者として心を磨いていくことがとても重要。一緒に頑張っていきたいと思います」と、笑顔で語りました。
この後のネットワーキングに向けて、長森氏が「今日のお話にも出ましたが、ネットワーキング力、コミュニティ力はブランディングの上でも非常に重要なものです。ぜひこのお時間を活かしていただければと思います」と呼び掛け、ブランディングを様々な角度から考えた前向きでパワフルなセッションが終了しました。

長岡 香江
株式会社ナガオカ 代表取締役社長

慶應義塾大学卒、慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科修了後、外資系金融機関に勤務。2014年ナガオカ取締役。2015年ナガオカトレーディングの代表取締役に就任、2016年ナガオカ及びナガオカ精密の代表取締役に就任。東大エグゼクティブマネジメントプログラム修了生。ダイヤモンドレコード針の世界ナンバーワンブランドとして生産量トップシェアを誇るナガオカを事業承継、難削材の精密加工部品製造など多角化を推進する一方で、新ブランド「MOVIO」「LUSVY」を立ち上げ、ドライブレコーダー、ワイヤレスイヤホン、美容製品などを展開。アナログレコード文化を支える活動に取り組んでいる。2018年 日本オーディオ協会「音の匠賞」受賞。2020年度ダイヤモンド経営者倶楽部「特別賞」受賞。2022年 一般社団法人日本オーディオ協会理事に就任。

山川 景子
イヴレス株式会社
代表取締役社長 CEO

大阪府出身。在版出版社を経てフリーライターに。1990年起業。1998年事業内容を変更し、現在のイヴレス(株)に。2014年「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認定、2016年「大阪府経営革新企業」認定、同年ヒノキリボンで「グッドデザイン賞・アワード」を受賞、2021年「おもてなしセレクション金賞」。2018年 イヴレス100%子会社イヴレスホスピタリティ(同)をホテル事業運営会社として設立。2021年 東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場。EY Wininng Women 2021ファイナリスト受賞。著書に「イヴレスの仕事~名前の無いカタチ・肩書の無いデザイン~」「しつらえの美学/イヴレススタイル」などがある。日本インダストリアルデザイン協会賛助会員、日本デザイン振興会賛助会員。東京ニュービジネス協議会理事。福祉とデザインへの社会貢献にも着手。2000年結婚、男児2人の母親でもある。

髙橋 ゆき
株式会社ベアーズ 取締役副社長
CVO+CLO

家事代行サービスのパイオニアであり、リーディングカンパニーである、株式会社ベアーズの取締役副社長。同社が創業以来、日本社会へ提唱している「利用者への新しい暮らし方」「従事者としての日本の新しい雇用創造」には、髙橋ゆき自身の原体験が大きく影響している。また、同社は“働き方改革は暮らし方改革とともに!”を推奨し、その活動は“人が生きる、暮らす”というwell-beingの観点からSDGsに直結すると考えている。社内では主にブランディング、マーケティング、アライアンス、新サービス開発、人材育成、DX推進担当。家事代行サービス業界の成長と発展を目指す一般社団法人全国家事代行サービス協会の会長を務める。経営者として、各種ビジネスコンテストの審査員や、ビジネススクールのコメンテーターを務めるほか、家事研究家、日本の暮らし方研究家としても、テレビ・雑誌などで幅広く活躍中。2015年には世界初の家事大学設立、学長として新たな挑戦を開始。2016年のTBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」、2020年の読売テレビ・日本テレビ系ドラマ「極主夫道」でも家事監修を担当した。1男1女の母。

長森 ルイ
株式会社Leaflow 代表取締役CEO

慶應義塾大学卒業後、デンマークの海運世界最大手Maersk Lineに入社。その後フリーランスの日英バイリンガルMC/通訳として主に国際会議やスポーツ国際大会、海外トレードショー等で活躍し、2013年株式会社キャリーオンを設立。子ども服の買取・販売コミュニティ「キャリーオン」事業を通じてSDGs5、12の達成にも寄与し、2020年退任。2021年キャリーオン売却。2021年、世界中で注目を集めるヘンプ抽出物CBDを用いたボタニカルフードテック株式会社Leaflowを設立し、代表取締役CEOに就任。CBDを使った健康的な食品を提供することによって、よりよい社会作りに貢献する。日本ではまだ数少ない女性のシリアルアントレプレナーとして活躍するかたわら、Startup Lady Japan理事、One Young World Japan理事として、女性アントレプレナー及び日本を支える次世代グローバルリーダーの育成にも従事。

開催日時 2022年11月28日(月)13:00-18:30
会場 完全オンラインでの開催(ZoomとYouTubeによるライブ配信)
対象 企業・団体の代表者、経営者層、個人事業主など(男女不問)
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