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レポート

第5回 NEW CONFERENCE
女性経営者等の活躍に向けた会議 ~女性社長が動かす東京の未来~

基調講演2:上場企業への道のりと社会的使命〜轟麻衣子
日本初のSDGs - IPOとして上場。
働く女性たちの人生を、切れ目なく支援する

「我々がなぜ、創業34年目にしてファミリービジネスから東証一部上場企業を目指したか。そして上場2年目にしてプライム市場に移行した今、考えている社会的使命について、お話させていただければと思っております」
2人目の基調講演は、株式会社ポピンズ代表取締役社長の轟麻衣子氏です。母である中村紀子氏が創業、2018年には2代目として代表取締役社長に就任。その道のりが語られます。

ポピンズのミッションは、働く女性の支援です。保育教育施設、ナニー(教育ベビーシッター)などの事業で、働く女性が直面するライフイベントや困難をサポートしています。女性活躍推進について、「国の施策はこの10年で道筋がかなりできつつある」という轟氏。2020年12月、ポピンズは日本初のSDGs - IPOとして上場しています。社会課題に対して密接に関わってきた具体的な取組やサービスが紹介されました。

「我々は『広尾のF1』とよく呼ばれるんですけれども、とにかく速いリードで事業展開していくというカルチャーがございます」と、社会課題を先取りしてきたスピード感についてユーモアを交えながら笑顔で語る轟氏。
「2018年に決めて、2年4カ月ほどで上場に至りました。そこで目指したものは、東証一部への直接上場。無事に審査が通り、アナウンスが出たのは、実は2年前のこの『NEW CONFERENCE』に、まさに母と私で登壇をさせていただいていた真っ最中の時でした」

日本で前例がなかったSDGs - IPOにこだわった理由としては、「SDGsが世界的にも浸透し始め、当社のミッションや事業内容が、まさにど真ん中だった」とのこと。日本総合研究所が行っていた、環境問題解決の資金を調達するために発行する債権「グリーンボンド」の評価をIPOにも適用するという世界初の流れで、資金調達を実現します。透明性の高い事業展開を続け、投資家への説明を重ねたこと、コロナ禍での決断など、上場してからの日々とそこで得た学びが語られました。
「海外で25年間過ごして日本に帰ってきた時に感じたのは、『母親はこうであるべき』というとても強いアンコンシャスバイアスの存在」という轟氏。「こういったものを少しずつ打破していきたい。そしてそのためには、より良い選択肢、そうでなくても良いかもしれないと思えるような世界観とサービスが必要なのではないかと思っています」と、改めてミッションを強調します。

「34年間、私の母の時代からポピンズは常にこの業界のパイオニアとして、新しいサービス、チャレンジをしてまいりました。これからもお客さまのために進化をし続けるということ、そしてこの時代を先駆けるリーディングカンパニーとなるべく、日々邁進してまいりたいと思っております」

前例がなくとも、スピードと情熱で鮮やかに前進していく轟氏。力のこもったそのメッセージは、強く温かな言葉で締めくくられました。

轟 麻衣子
株式会社ポピンズホールディングス
代表取締役社長

日本の小学校を卒業した後、12歳からイギリスの全寮制私立学校に単身留学し、ロンドン大学King's Collegeに入学、2006年INSEADにてMBAを取得。外資系金融、ラグジュアリー業界に勤務し、25年間の海外生活(英・仏・シンガポール)を経て2012年に帰国。
母、中村紀子が1987年に創業した株式会社ポピンズに参画し、2018年代表取締役社長に就任。「働く女性の支援」というミッションの下、全国329ヶ所の保育教育施設、ナニー(教育ベビーシッター)・介護サービスや不妊予防サービスなど働く女性が直面するライフイベントや困難をフルラインでサポート。2020年12月日本初のSDGs-IPOとして東証一部(現プライム市場)上場。公益社団法人全国保育サービス協会理事、経済同友会幹事及び「規制・競争政策委員会」副委員長、日本経済団体連合会会員。Education Beyond理事。12才男児、10才女児2児の母。

開催日時 2022年11月28日(月)13:00-18:30
会場 完全オンラインでの開催(ZoomとYouTubeによるライブ配信)
対象 企業・団体の代表者、経営者層、個人事業主など(男女不問)
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